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三木清との哲学対話:三木清との哲学対話

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ISBN 978-4-7634-2171-5
C0010
発行:2025年6月25日
四六判並製  304頁


●内容紹介●
「わかったつもりで、わからない――」
三木清没後八〇年のいま、あらためて『人生論ノート』を読み直す

八〇余年、いまなお読みつがれる名著『人生論ノート』。「死」「幸福」から説き起こし、「人間の条件」「嫉妬」「噂」をへて「希望」「旅」「個性」まで――人生を縦横に論じた本書には、どのようなメッセージがこめられているのか。本書に潜む不思議に光を当て、断章の余白を自在に埋めながら、三木清と人生を語り合う。

あの「人生論の白眉」「昭和を代表する教養書」を、
かつての・いまの・これからの読者につなぐ案内書!


●目次●
はしがき                       

第1部 三木清『人生論ノート』の余白を埋める
はじめに 活動的哲学者の軌跡
     ――『近代日本思想選 三木清』を読む   
1 近くて遠い『人生論ノート』
     ――五つの不思議    
2 〈死者のリアリティ〉が思想の伝統を創出する
     ――死者と生者の世代をつなぐコミュニケーション 
3 戦争のリアリティーと三木清の死生観
     ――戦争の足音を聞きながら綴った平和への想い 
[対話篇]三木哲学と『人生論ノート』(Ⅰ)

第2部 三木清『人生論ノート』の現在・過去・未来
はじめに 『人生論ノート』の読み方   
1 『人生論ノート』の戦中と戦後
     ――時代を映す鏡としての役割         
2 近代日本哲学の中の『人生論ノート』         
3 日本と近隣諸国の〈共生〉を理念に掲げた三木の苦闘
     ――民族相互の秩序・希望・個性を尊重する思索 
4 『人生論ノート』と俗流心理学の興隆         
5 「虚無からの形成」を支える「超越的」な拠点
     ――『人生論ノート』から「新しい日本の哲学」へ
[対話篇]三木哲学と『人生論ノート』(Ⅱ)

おわりに  

資料編
1 『人生論ノート』の解説と評価(変遷史)
    河上徹太郎 谷川徹三 桝田啓三郎 清水幾太郎
    中島健蔵 佐古純一郎 藤原定 串田孫一
2 『人生論ノート』関連年表(成立と流布)
                    


●著者紹介●
宮島光志(みやじま・みつし)
1958年生まれ。法政大学国際日本学研究所客員所員。大阪外国語大学ドイツ語学科卒業、東北大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。共編書に『三木清研究資料集成 全6巻』(クレス出版・2018年)、『新版 薬学生のための医療倫理』(丸善出版・2021年)ほか。共著書に『再考 三木清―現代への問いとして』(昭和堂・2019年)ほか。訳書にカント著『自然地理学』(岩波書店・2001年)ほか。論文に「近代日本哲学と〈知の制度化〉―桑木厳翼の事績を辿る」(『理想』 704号、2020年)ほか。

森下直貴(もりした・なおき)
1953年生まれ。浜松医科大学名誉教授、岐阜聖徳学園大学特別研究員。東京大学文学部倫理学科卒、同大学院博士課程単位取得退学。著書に、『死の選択』(窓社・1999年)、『健康への欲望と〈安らぎ〉』(青木書店・2003年)、『生命倫理学の基本構図』(共編著、丸善出版・2012年)、『生命と科学技術の倫理学』(編著、丸善出版・2016年)、『システム倫理学的思考』(幻冬舎メディアコンサルティング・2020年)、『新版「生きるに値しない命」とは誰のことか』(共編著、中央公論新社・2020年)、『21世紀の「老い」の思想』(知泉書館・2022年)ほか。

田中久文(たなか・きゅうぶん)
1952年生まれ。日本女子大学人間社会学部教授。東京大学文学部倫理学科卒業、同大学院博士課程修了、文学博士。著書に『九鬼周造――偶然と自然』(ぺりかん社、第一回中村元賞受賞)、『丸山眞男を読みなおす』(講談社選書メチエ・2022年)、『日本美を哲学するあはれ・幽玄・さび・いき』(青土社・2013年)など。

[執筆者]
玉田龍太朗(たまだ・りゅうたろう)
1973年生まれ。滝川中学校・高等学校教諭(国語科)、大阪大学グローバル日本学教育研究拠点・学外プロジェクト構成員。広島大学文学部哲学科卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学、京都大学)。著書に、『フィヒテのイェーナ期哲学の研究』(晃洋書房・2014年)、『三木清とフィヒテ』(同・2017年)、『ニヒリズムと無神論論争――フィヒテと三宅剛ー』(同・2024年)ほか。日本フィヒテ協会研究奨励賞(2015年)、比較思想学会研究奨励賞(2024年)。

成瀬 翔(なるせ・しょう)
1987年生まれ。岐阜大学地域科学部非常勤講師。名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。著書に『東アジアの尊厳概念』(法政大学出版会、2021年、共著)、『コロナ・トリアージ一一資料と解説』(知泉書館、2023年、共訳)ほか。

森 一郎(もり・いちろう)
1962年生まれ。東北大学大学院情報科学研究科教授。東京大学文学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学、東京大学)。著書に、『死と誕生 ハイデガー・九鬼周造・アーレント』(東京大学出版会・2008年・第21回和辻哲郎文化賞学術部門受賞)、『死を超えるもの 3・11以後の哲学の可能性』(同・2013年)、『アーレントと赦しの可能性 反時代的試論』(春風社・2024年)、『いのちのどこが大切なのか ハイデガーとアーレント』(同・2025年)ほか。単独編著に、『近代日本思想選 三木清』(ちくま学芸文庫・2021年)。

李 彩華(リ さいか)
名古屋経済大学経営学部教授。中国・山東大学文学部東方哲学・思想史研究科修士。日本哲学、日本思想史。共著:『アジアと日本―平和思想としてのアジア主義』(農文協・2007年)ほか。論文:「頭山満のアジア主義」(『哲学と現代』33号・2018年)、「梁啓超と章炳麟のアジア主義言説―近代日本のアジア主義への対応の視点から」(同34号・2019年)、〈三木清《人生论笔记》的思想背景及其研究变迁〉(中国語論文)(《日本哲学与思想研究》2024巻・中国延辺大学出版社・2024年)ほか。


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