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反乱は続いている:祖母・母・娘たちのフェミニズム
¥2,530
予約商品
ISBN 978-4-7634-2174-6 C0036 発行:2025年5月25日 四六判変形並製 256頁 ●内容紹介● “誰もが生きやすい国”をめざして、 長い長い、道のりがあった 世界一の「平等の国」といわれるスウェーデン。この国に生きた女性たちは、家事、仕事、育児、それから人間関係のいくつもの困難に、どう向き合い、乗り越えてきたのだろう――国を超え、世代を超えて引き継がれる、「思いやりと工夫」の知恵、そして「反乱と変革」を続けていくための実践がつまった、全ての生活者におくる「生き方」集。 スウェーデン発、3世代の女性たちの 話したかったこと、話せなかったこと ●目次● まえがき 《娘たち》 わたしたちは娘たち フェミニズムってなに? かわいそうな女子じゃないから おしゃべり 廊下をめぐる闘い そして、ほんのわずかな闘いを…… あまり人間らしくない 怒り だれかが最初に行かなくちゃいけないでしょ! 二つの性をもつものたちを乗せたバス やかましくて生意気でいるか、それとも、かわいく満足させるか? 《母親たち》 あなたたちはお母さんたち フェミニズムってなに? 上司が掃除しているのを見たとき 性の革命なるものを追いかけて そして、ほんのわずかな闘いを…… 戦闘力の高いグンローグ ある保育園児からお母さんへ おしゃべり 空を飛びまわる 《祖母たち》 あなたたちはおばあちゃんたち フェミニズムってなに? おしゃべり 心の中ではわかっている そして、ほんのわずかな闘いを…… ある革命的な考え 家事アシスタント そう、わたしは女中になったのさ 推薦図書 執筆者一覧と担当 訳者あとがき ●著者紹介● 【著者略歴】 ファニー・アンビョーンソン 1973年生まれ。朝食にいつもラズベリーヨーグルトを食べ、電話でよくしゃべる。社会人類学の博士課程在籍、ときどきラジオ局で働く。 シーリ・アンビョーンソン 1975年生まれ。児童施設とスウェーデンラジオで臨時職員として働く。寝室は青、社会は根底から変えられなくてはいけないと思っている。 エンマ・ヤンケ 1974年生まれ。玄関は靴でいっぱい、水中で逆立ちをするのが好き。公衆衛生局の若者向け機関紙『Glöd(炎)』の編集者、コンピュータを使った仕事が好き。 マリーア・ヨーンソン ウーメオで文学を学び、清掃員として働く。1975年生まれ。メガネは国から支給されるべきだと考える。たいていのことがしんどく感じる。犬の名前はホムサン。 エリーカ・ソーレンソン ウーメオ在住、大学で幅広く学んだ。1975年生まれ。以前は書店で働いていた。大好きな男きょうだいがひとりいる。旅をするのが大好き。 (著者略歴は1999年の原著刊行時のもの) 【訳者略歴】 よこの なな 1977年生まれ。スウェーデン語翻訳者。訳書にリーヴ・ストロームクヴィスト『21世紀の恋愛 いちばん赤い薔薇が咲く』『欲望の鏡 つくられた「魅力」と「理想」』(以上、花伝社)、モンス・ムーセソン『ティム アヴィーチー・オフィシャルバイオグラフィ』(青土社)、フリーダ・ニルソン『ゴリランとわたし』『シーリと氷の海の海賊たち』、エーヴァ・リンドストロム『ぼくらにできないことはない』、リーサ・ルンドマルク『サメのイェニー』(以上、岩波書店)。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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書かれざる戦後思想:元学徒兵・亀島貞夫の躓きと希望
¥2,200
ISBN 978-4-7634-2169-2 C0036 発行:2025年4月25日 四六判並製 232頁 ●内容紹介● 時代と対峙し続けた元学徒兵の文人教師、その足跡が照らし出すもの 戦争のリアリズムが薄れゆくなか、圧倒的な教養と強靱な思索力で俊才たちを感化した伝説の国語教師、元群馬県立前橋高校教諭・亀島貞夫。作家として、評論家として類まれな才能と独自の思想をもちつつ、文壇とは距離を置き市井に生きた亀島の思索遍歴から、戦後という時代を照射する。 ある「わだつみ世代」の蹉跌と、「種まく人」としての生き様 ●目次● 序 章 第一章 軍隊体験と戦後文学 第二章 絶対平和主義のジレンマ 第三章 道化として生きる ●著者紹介● 高草木光一(たかくさぎ・こういち) 1956 年群馬県生まれ。慶應義塾大学名誉教授。社会思想史専攻。 著書に『鶴見俊輔 混沌の哲学──アカデミズムを越えて』(2023、岩波書店)、『松田道雄と「いのち」の社会主義』(2018、岩波書店)、『岡村昭彦と死の思想──「いのち」を語り継ぐ場としてのホスピス』(2016、岩波書店)。編著・共編著に『「いのち」の現場でとまどう──臨床医学概論講義』(徳永進著/高草木編、2019、岩波書店)、『ベ平連と市民運動の現在──吉川勇一が遺したもの』(高草木編、2016、花伝社)、『思想としての「医学概論」──いま「いのち」とどう向き合うか』(高草木編、2013、岩波書店)、『連続講義 一九六〇年代 未来へつづく思想』(高草木編、2011、岩波書店)、『連続講義「いのち」から現代世界を考える』(高草木編、2009、岩波書店)、『生きる術としての哲学──小田実最後の講義』(小田実著/飯田裕康・高草木編、2007、岩波書店/2014、講談社)などがある。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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インド哲学・知覚論へのいざない:八つのサンスクリット語原典からの和訳と註解
¥2,750
ISBN 978-4-7634-2168-5 C0015 発行:2025年4月25日 四六判上製 144頁 ●内容紹介● すべての知識の源泉は、知覚である 初期インド論理学派の文献にくわえ、ミーマーンサー学派バーッタ派の『マーナメーヨーダヤ』と不二一元論ヴェーダーンタ学派の『ヴェーダーンタ・パリバーシャー』を翻訳・解説。「思考」に重きをおく西洋哲学とは一線を画す、「知覚」のインド哲学、その核心に触れる! ●目次● <I 論理学派の知覚論> ・カナーダ『ヴァイシェーシカ・スートラ』付チャンドラーナンダによる註 ・マティチャンドラ『ダシャパダールティー』(慧月造・玄奘訳『勝宗十句義論』から想定・されるサンスクリット語テクスト) ・プラシャスタパーダ『パダールタダルマ・サングラハ』(カテゴリーと功徳の綱要) ・ガウタマ『ニヤーヤ・スートラ』(一・一・四) ・ヴァーツヤーヤナ『ニヤーヤ・バーシヤ』(スートラへの註) ・ウッディヨータカラ『ニヤーヤ・ヴァールッティカ』(バーシヤへの註) <Ⅱ 参考:他学派の知覚論> ・ナーラーヤナ『マーナメーヨーダヤ』(ミーマーンサー学派バーッタ派、「真知の道具と対象の解明」) ・ダルマラージャ『ヴェーダーンタ・パリバーシャー』(不二一元論ヴェーダーンタ学派、「ヴェーダーンタ哲学の術語体系」) ●著者紹介● 宮元啓一(みやもと・けいいち) 1948年生まれ。東京大学で博士(文学)号を取得。 現在、國學院大學名誉教授。 著作に、『インド哲学七つの難問』(講談社選書メチエ)、『仏教誕生』(講談社学術文庫)、『仏教かく始まりき パーリ仏典『大品』を読む』『インド哲学の教室』(春秋社)、『わかる仏教史』『ブッダが考えたこと』(角川ソフィア文庫)、『勝宗十句義論』(臨川書店)、『新訳 ミリンダ王の問い』『[全訳]念処経』『インド論理学へのいざない』(花伝社)など。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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人間の都市:マニラを鼓動させるジープニーとおっちゃん
¥3,520
ISBN978-4-7634-2165-4 C0036 発行:2025年3月20日 四六判並製 400頁 ●内容紹介● 都市が人をつくり、人が都市をつくる フィリピンの首都・マニラの交通インフラを担う小型バス「ジープニー」と、その運転手「おっちゃん」たち。アメリカからの独立と戦後の荒廃からうまれたジープニーは、近代化事業とパンデミックを経て廃車の危機に追いやられていた。都市から排除されるジープニーとそれに抵抗するおっちゃんたちが、新しい都市像の可能性へと導く。 よりよい生を求め、ジープニーを運転し、ケアするおっちゃんたちの生き様 ●目次● はじめに 序章 マニラの多現実性:苛烈な分断と過剰な接続 〈第一部 ジープニーが語るマニラの歴史〉 第一章 近代都市の夭折 第二章 ジープニーの脈々とマニラの新生 〈第二部 ジープニーと生きる場を拓き、育む〉 第三章 都市を鼓動させる力 第四章 ケアがつくり出すインフラと生 第五章 生を表現する車体のグラフィック 〈第三部 否定された者たちのポリティクス〉 第六章 スクラップ・アンド・ビルドし続ける近代 第七章 おっちゃんたちのポリティクス:ストライキという「現われ」の形式 第八章 パンデミックによる都市の停止、死にゆくジープニー 第九章 「私たち」が望む都市へとつくりなおす 終章 「人間の都市」宣言 あとがき 参考文献 新聞記事・雑誌記事 索引 ●著者紹介● 西尾善太(にしお・ぜんた) 愛媛大学法文学部・講師(文化人類学)。1989年生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。博士(地域研究)。専門は都市人類学。 著書に『ジープニーに描かれる生』(風響社、2022年)、『分断都市マニラにおける「公共性」の地層』(京都大学、博士論文、2021年)、編著に『現代フィリピンの地殻変動』(花伝社、2023年)など。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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釈尊と「解脱」の思想:欲望と迷妄の社会における反時代的思想
¥2,200
ISBN 978-4-7634-2162-3 C0010 発行:2025年3月10日 四六判並製 288頁 ●内容紹介● 釈尊の根本思想を、徹底した実証によって鮮やかに解き明かす 仏教の始祖である釈尊(釈迦)の本来の教説に最も近接しているのは、経典「パーリ五部」と「四阿含」である。しかし、このことは仏教界において、長年にわたり等閑視されてきた。 明治以降、ようやく注目されるようになったこれらの経典を深部から読み解き、釈尊の根本思想をあらためて抽出しつつ、その思想の驚異の革新性に迫る。 歪曲された思想の核心を、客観的資料から探る新たな試み――〈思想学〉の本格展開 ●目次● 序説──「釈尊の教説」をいかにとらえるか 第一部 釈尊思想と解脱 第一章 解脱の主体 第二章 何から解脱するのか 第三章 解脱の境地 第四章 解脱の方法 第二部 釈尊思想における輪廻の観念と解脱 第一章 五蘊と縁起の理法と輪廻の観念からの解脱 第二章 輪廻の観念からの解脱と欲望からの解脱の関係性 第三章 輪廻は迷妄か 結語──欲望と迷妄の社会における反時代的思想 〔補論〕 木村泰賢の「輪廻」論及びそれに対する和辻哲郎の批判 〔参考資料〕 『マヌ法典』、『ヤージュニャヴァルキヤ法典』と輪廻転生 ●著者紹介● 大小路悠行(おおこうじ・ゆうこう、雅号) 筑波大学名誉教授。思想学、宗教学、中国学 雅号での著作『親鸞、漱石、そして釈尊──未解明思想を解析する〈思想学〉の開拓』(花伝社、2023年) ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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インド論理学へのいざない:新訳註『タルカサングラハ』『タルカバーシャー』
¥2,750
ISBN 978-4-7634-2160-9 C0015 発行:2025年2月25日 四六判上製 160頁 ●内容紹介● まずはここから、インド論理学派! ヴァイシェーシカ学派・ニヤーヤ学派による古典文献を、丁寧な訳注を付しサンスクリット語原典から現代語訳。古代インド哲学の知識論・実在論・論証学への「やさしい入門書」となる基礎原典、待望の翻訳刊行! ●目次● アンナンバッタ『タルカサングラハ』(論理学綱要) ケーシャヴァミシュラ『タルカバーシャー』(論理学の基礎用語) ●著者紹介● 宮元啓一(みやもと・けいいち) 1948年生まれ。東京大学で博士(文学)号を取得。 現在、國學院大學名誉教授。 著作に、『インド哲学七つの難問』(講談社選書メチエ)、『仏教誕生』(講談社学術文庫)、『仏教かく始まりき パーリ仏典『大品』を読む』『インド哲学の教室』(春秋社)、『わかる仏教史』『ブッダが考えたこと』(角川ソフィア文庫)、『勝宗十句義論』(臨川書店)、『新訳 ミリンダ王の問い』『[全訳]念処経』(花伝社)など。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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心の傷と、ともに生きていく:複雑性PTSDを乗り越えるために私がしてきたこと
¥1,980
ISBN 978-4-7634-2151-7 C0095 発行:2024年12月20日 四六判並製 176頁 ●内容紹介● 虐待の後遺症・複雑性PTSDを認め、受け入れ、手放すために 虐待サバイバーとして複雑性PTSDに向き合ってきた中でたどり着いた、本当の意味でのトラウマ治療。 自然とのふれあい、食生活の改善、伝統への回帰を通じ、日々の暮らしを慈しむことでレジリエンスを高め、自分の足で歩き始めた先に見えてきた景色とは──。 対談:和田秀樹(精神科医) ●目次● 第1章 虐待の後遺症とは 第2章 社会の現状とその原因や背景への考察 第3章 回復への道のり 第4章 トラウマと共に生きていくということ 対 談 虐待サバイバーが生きていける社会へ 和田秀樹×羽馬千恵 ●著者紹介● 羽馬千恵(はば・ちえ) 1983年、兵庫県赤穂市生まれ。虐待被害の当事者として、社会に必要な支援などを啓発している。著書に『わたし、虐待サバイバー』(ブックマン社、2019) ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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茨の小径の向こうには:カントに学ぶ、希望の哲学
¥1,870
ISBN 978-4-7634-2148-7 C0010 発行:2024年12月10日 四六判上製 168頁 ●内容紹介● 「汝が求めるものは汝の内にある。汝の外に尋ねるな。」 ひたすらに「善」や「美」について考え続けた“理性の実践哲学者”、カント。 理想社会に近づくため徹底的に思索を重ねた彼の言葉は、複雑で困難な課題をかかえて現代を生きる我々に、今も希望の光をもたらす。 カントのように考え、誰のものでもない自分らしい人生を歩むには―― カントに学び、カントとともに考える、悩み、努める人のための人生論 ●目次● 第Ⅰ部 内なるもの――「自」の世界 第一章 生きている 第二章 育つ 第三章 考える 第Ⅱ部 外なるもの――「他」の世界 第四章 自然・宇宙 第五章 わが内なる道徳法則 第六章 人間疎外 第Ⅲ部 共なるもの――「自・他」交わる世界 第七章 友 第八章 創造と遊び 第九章 歩み続ける道 ●著者紹介● 力武晴紀(りきたけ・はるき) 1951年、長崎県に生まれる。京都・大阪・長崎で教職に就く。著作に、『炎は消えない――長崎県の治安維持法犠牲者』、『ザボンよ、たわわに実れ――民主医療に尽くした金高満すゑの半生』(花伝社)。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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元気のないおさむのにげにげ日記:うつ病クィアのみている日常
¥1,870
ISBN 978-4-7634-2146-3 C0095 発行:2024年12月10日 四六判上製 168頁 ●内容紹介● 「精神障害」の「性的マイノリティ/クィア」に立ちはだかる日常の壁。トラウマ、パートナーとの関係、そして就労・社会保障……。ぐったり寝ながら、逃げながら、「生活」と「社会」改善をめざしてつづられた、真剣で、たまに笑える日々の記録。 性的マイノリティ・メンタルヘルスの問題から社会をみるコミックエッセイ&インタビュー ●目次● まえがき 第1部 元気がない、生産性もない 第2部 精神障害と就労 第3部 寝たきりからの回復 あとがき ●著者紹介● 元気のないおさむ(げんきのないおさむ) 1995年九州生まれ。小学4年生で不登校になり、6年間を自室で過ごす。定時制高校に進学し、ゲイであることをカミングアウト。大学では教授からセクハラを受け、就職先ではパワハラを受けるというハラハラの人生。うつ病とパニック障害の治療中。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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多文化化するデンマークの社会統合:生涯学習が果たす役割とその可能性
¥3,520
ISBN 978-4-7634-2141-8 C3036 発行:2024年11月10日 A5判並製 320頁 ●内容紹介● 移民・難民は、いかにして福祉国家に包摂されうるのか? 人種的に同質性が高く、移民や難民の受け入れに消極的と言われるデンマーク。しかし近年ではヨーロッパ統合とグローバル化の影響で多文化化が進み、福祉国家としての再編が迫られている。市民社会と協働するデンマーク流の生涯学習政策は、国境を越えて移動する人びとの「入口」を準備できるのか。「社会統合」をめぐる政治思想を再検討し、生涯学習の現代的意義と課題を明らかにする。 「新しいデンマーク人」のための多様な教育実践に迫る―― ●目次● 第一部 多文化化する社会におけるコミュニタリアニズム思想の応用可能性 第1章 コミュニタリアニズムとは何か 第2章 学習の「個人化」 第3章 社会統合の規範理論 第二部 欧州連合とデンマークにおける生涯学習政策の実際 第4章 欧州連合の生涯学習政策──雇用力とアクティブ・シティズンシップの両立 第5章 現代デンマークの生涯学習政策 第6章 スキルとモラルの二重性──教育のヨーロッパ化は何をもたらすのか 補章 現代デンマークの社会統合政策 第三部 現代デンマーク社会におけるボランタリーセクターの機能 第7章 デンマーク・ボランタリーセクターの現在──「共同責任」と「生活の質」 第8章 デンマーク・ボランタリーセクターの個人──フレデリクスベア市におけるボランティア活動の実際 第9章 現代デンマーク社会におけるボランタリーセクターの機能と役割 189 第四部 現代デンマーク社会におけるノンフォーマル教育機関の役割 第10章 デンマークのノンフォーマル教育機関──ダウホイスコーレの事例 第11章 デンマークのNGOによる難民に対する成人学習の支援──トランポリンハウスの事例 第12章 社会統合における主流化アプローチ ●著者紹介● 坂口緑(さかぐち・みどり) 明治学院大学社会学部教授。専門は、生涯学習論、市民社会論。2000年東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程単位取得満期退学、2023年日本女子大学大学院人間社会研究科教育学専攻博士課程後期修了。博士(教育学)。著書に『生涯学習と地域づくりのハーモニー』(共著、学文社、2023)、『デンマーク式生涯学習社会のしくみ』(共著、ミツイパブリッシング、2022)、『フォルケホイスコーレのすすめ』(共著、花伝社、2022)、訳書にA.R.ホックシールド『タイムバインド』(共訳、ちくま学芸文庫、2022)、M.サンデル『民主政の不満』(共訳、勁草書房、2011)、A.ホルム『概説 グルントヴィ』(共訳、花伝社、2024)がある。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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アリストテレスもヘーゲルもサルトルも出てこない実用「哲学する」入門
¥1,870
ISBN 978-4-7634-2138-8 C0010 発行:2024年10月10日 四六判並製 256頁 ●内容紹介● 哲学って、こんなに「使える」んだ……! 私たちの「あたり前」は、本当に「あたり前」なのか? 普通の頭と「世の中をよくしたい」という意欲さえあれば、「哲学」は誰にでもできる! 偉大な哲学者の言葉なんかなくても、「哲学」の命である実用性を武器にこの世界の現実とあるべき姿を探る、目からウロコのエッセイ集。 政治、社会、環境、教育……あらゆる問題を解く鍵は、「哲学」にあった ●目次● 総論編 「哲学する」とはどういうことだろう? 各論編 実際に「哲学する」と世の中はどう見えるか? 第1章 法と政治制度をめぐって 第2章 戦争と環境問題をめぐって 第3章 家族と経済をめぐって 第4章 メディアと文化をめぐって 第5章 命と心の問題をめぐって 第6章 学校と学びをめぐって 総括編 「哲学」だけが世界を救う ●著者紹介● 平居高志(ひらい・たかし) 1962年大阪府生まれ。1986年東北大学文学部哲学科中国哲学専攻卒業 1988年東北大学大学院文学研究科中国学専攻博士課程前期修了 1989年より宮城県高等学校国語科教諭。女川、石巻、仙台第一、水産、塩釜の各校を経て、現在は石巻工業高校に勤務 2017年博士(東北大学・文学) 著書『「高村光太郎」という生き方』(三一書房、2007年)、『それゆけ、水産高校!』(成山堂書店、2012年)、『中国で最初の交響曲作曲家 冼星海とその時代』(アルファベータブックス、2019年) 論文・雑文:中国近現代史の論文多数。他に社会問題、日本文学・語学、芸術、紀行、スポーツ、科学などに関するおびただしい雑文を、ブログ「Tr,平居の月曜プリント」で公開している。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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母を亡くした女性たち:「マザレス女性」は何を思い、どう生きたか
¥1,870
ISBN 978-4-7634-2134-0 C0036 発行:2024年9月10日 四六判並製 168頁 ●内容紹介● この悲しみはいつか、私を支える強さになる── 主に10代・20代で母親を亡くしたマザレス(mother less)女性たちは、人生のロールモデルであり最も身近な理解者の不在をどう受け止め、どのような「母のいない人生」を歩んできたのか? 当事者みずからが、誰にも語れなかった当事者たちの声を丹念に拾い集めた、それぞれの喪失と恢復のストーリー。 早すぎる母親の死と向き合った、彼女たちの生き方から見えてくるものとは ●目次● 第1章 母親を亡くした女性たち 第2章 海外における先行研究 第3章 母を亡くした女性たちのライフストーリー 第4章 女性たちの気持ちの変化とライフステージ 第5章 親戚との関係 第6章 意地悪な他人、親切な他人 第7章 もがき苦しんだ先につかんだもの ●著者紹介● 臼田明子(うすだ・あきこ) 旧姓筒井。1963年東京生まれ、神奈川育ち。昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員(2013年~現在)。任意団体「マザレスお嬢」(母親と早期死別した女性の会)主宰(2018年~現在)。 雙葉高校、慶應義塾大学文学部(英米文学)卒業後、NECに8年半勤務。その間に29歳で結婚、30歳で第一子出産。育児休職中に夫がオーストラリアのシドニーに転勤となり、帯同するため退職。シドニー大学大学院修士課程ジェンダー・スタディーズ専攻入学。在学中に第二子出産。修士号(Master of Letters)取得。ニュー・サウス・ウェールズ大学大学院で女性学(Women’s Studies)専攻にて博士号(PhD)取得。2024年初孫誕生。 単著に、『女性進出の影で:オーストラリアのジェンダー事情』(新風舎、2003年)、“Husbands’ Inconsistencies and Resistance: Japanese Husbands’ Views on Employment of Married Women”(博士論文)(LAP Lambert Academic Publishing、ドイツ、2010年)、『オーストラリアの学校外保育と親のケア』(豪日交流基金・オーストラリア大使館出版賞受賞・旧サー・ニール・カリー賞、明石書店、2016年)。共著に、池本美香(編著)『子どもの放課後を考える──諸外国との比較で見る学童保育問題』(「第7章オーストラリア」を担当執筆。勁草書房、2009年)、松村祥子・野中賢治(編著)『学童保育指導員の国際比較』(「オーストラリア」の章を担当執筆。中央法規出版、2014年)。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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感情のアーカイヴ:トラウマ、セクシュアリティ、レズビアンの公的文化
¥4,400
ISBN 978-4-7634-2114-2 C0036 発行:2024年6月30日 四六判上製 504頁 ●内容紹介● レズビアンによる「彼女たちの歴史(ハーストーリー)」から、 トラウマ理論を組み立て直す 精神医療や、奴隷制・ホロコーストなどの公的惨事の歴史において、私的とされ、あるいは過度に病理化され不可視化されてきた、日常のなかのネガティヴな感情や性的トラウマ。ブッチ/フェム、ディアスポラ、エイズ・アクティヴィズムや癒しをめぐるレズビアン文化の多様で固有なテクスト・実践から、語られえないトラウマ、断片的ではかない記憶や感覚を拾い集め、トラウマ概念の再定義、そして未来のための新たな対抗的公共圏の創造を探求する。 小説、詩、エッセイ、回想録(メモワール)、ヴィデオ、映画、写真、パフォーマンス、インタビュー……さまざまな文化的テクストをもとにトラウマへの非臨床的アプローチの可能性を描いた2000年代初期クィア文化研究の意欲作。 ●目次● 日本語版への序文 謝辞 序章 トラウマのアーカイヴズ 第一章 クィア・トラウマの日常生活 第二章 トラウマと触覚──ブッチ/フェムのセクシュアリティ 第三章 性的トラウマ/クィアな記憶──インセスト、レズビアニズム、癒しの文化 第四章 トランスナショナルなトラウマとクィア・ディアスポラの公共性 第五章 エイズ・アクティヴィズムと公的感情: ACT UPのレズビアンたちの記録 第六章 トラウマの遺産、アクティヴィズムの遺産──喪と闘争性再訪 第七章 レズビアンの感情のアーカイヴにて エピローグ 付記──インタビューについて フィルモグラフィー 注 ●著者紹介● アン・ツヴェッコヴィッチ(Ann Cvetkovich) カールトン大学社会変革フェミニスト研究所教授。2024年よりテキサス大学オースティン校女性・ジェンダー・セクシュアリティ研究学部教授。 著書に、Mixed Feelings: Feminism, Mass Culture, and Victorian Sensationalism(Rutgers, 1992)、Depression: A Public Feeling(Duke University Press, 2012)など。GLQ: A Journal of Lesbian and Gay Studiesの元共同編集者。 菅野優香(かんの・ゆうか) カリフォルニア大学アーヴァイン校博士課程(視覚研究)修了。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。専門は映画・視覚文化研究、クィア・スタディーズ。 単著に『クィア・シネマ』(フィルムアート社、2023年)、編著に『クィア・シネマ・スタディーズ』(晃洋書房、2021年)、共著に『日活ロマンポルノ性の美学と政治学』(水声社、2023年)、The Japanese Cinema Book (BFI/Bloomsbury, 2020)、『クィア・スタディーズをひらく』(晃洋書房、2020年)など。 長島佐恵子(ながしま・さえこ) 東京大学大学院・ヨーク大学大学院修士(英文学)修了。中央大学法学部教授。専門は20世紀英国小説、クィア批評。 共著に『クィア・シネマ・スタディーズ』(晃洋書房、2021年)、『二〇世紀「英国」小説の展開』(松柏社、2020年)『読むことのクィアー続 愛の技法』(中央大学人文科学研究所、2019年)、『LGBTをめぐる法と社会』(日本加除出版、2019年)など。 佐喜真 彩(さきま・あや) 一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程単位取得退学。博士(学術)。立教大学非常勤講師。専門はポストコロニアル研究・沖縄文学・フェミニズム研究。 論文に「憑依される身体から感染する身体へ:目取真俊「群蝶の木」にみる戦後世代の戦争トラウマ」『女性・戦争・人権』(21号、2022年)、“Voices of Despair: Encounter Between a Sex Worker and a Soldier in Post War Okinawa in Sueko Yoshida’s Love Suicide at Kamaara” Correspondence, (3: 2018)など。 佐々木裕子(ささき・ゆうこ) 東京大学大学院博士課程単位取得退学。大学非常勤講師(杏林大学ほか)。専門はフェミニズム研究、クィア研究、レズビアン研究。 論文に「 「ピンクの肉が覗いている」──「茅ケ崎へ、茅ケ崎へ」におけるらいてうと紅吉の身体的な感応について」『女性学』(28巻、2021年)、「 「レズビアンとか何かとは違って」──石井桃子『幻の朱い実』における女どうしの非性的で身体的な関係性について」『JunCture』(13号、2022年)。共著に『統べるもの/叛くもの──統治とキリスト教の異同をめぐって』(新教出版社、2019年)など。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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「時代」を切り拓いた女性たち:国境を越えた14人の闘い
¥1,980
ISBN 978-4-7634- 2121-0 C0036 発行:2024年6月10日 四六判並製 304頁 ●内容紹介● 「女性の時代」の本質に迫り、壁を打ち破る 津田梅子、大山捨松、川上貞奴、三浦環、クーデンホーフ光子、相馬黒光、平塚らいてう、市川房枝、山田わか、李香蘭、李方子、加藤シヅエ、沢田美喜、緒方貞子…… グローバルな視座から日本を変えた彼女たちに、今こそ学ぶ―― ●目次● 第1章 女子米国留学生たちが築いた道 第2章 世界へ飛翔した女優とプリマドンナ 第3章 孤高の国際結婚、反骨の亡命者庇護 第4章 女権解放を駆動させた3人の女 第5章 激動の昭和 流転したふたりの「李」 第6章 戦後民主化への歩み ●著者紹介● 原野城治(はらの・じょうじ) 1948年広島県生まれ。1972年上智大学文学部英文科卒。同年、時事通信社入社、政治部記者。首相官邸、自民党、外務、防衛各省担当、パリ特派員、編集委員、解説委員、秘書部長、編集局次長を経て、2003年株式会社ジャパンエコー社代表取締役、2011年一般財団法人ニッポンドットコム理事長、16年以降株式会社ジャパンエコー社代表取締役(再任)。公益財団法人日本国際問題研究所評議員、公益財団法人統計情報研究開発センター評議員、日本記者クラブ会員。2008年日伊文化協力でイタリア連帯の星勲章「カヴァリエーレ章」受章。2009年TBS番組コメンテーター。著書に『日本の発言力と対外発信 「静かなる有事」を超えて』(ホルス出版、2018年)、『国境なき時代を生きる——忘じがたき記憶の物語』(花伝社、2021年)。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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『週刊文春』vs統一教会の30年:未曽有のカルト教団が残した傷跡
¥1,870
ISBN 978-4-7634-2119-7 C0036 発行:2024年5月30日 四六判並製 208頁 ●内容紹介● 統一教会とは、いったい何だったのか? 推薦:有田芳生 32年前の合同結婚式をスクープした記者が「空白の30年」を埋めた全軌跡。 カルトから家族を守る処方箋は必読だ。 合同結婚式で日本社会の話題をさらい、霊感商法で甚大な被害をもたらし、安倍元首相銃撃事件のきっかけともなった統一教会。 世間の耳目を集めた時もそうでない時も、『週刊文春』を主戦場に常に彼らを追い続けた執念の記録、そのアーカイブから見えてくるものとは—— 統一教会から“不倶戴天の敵”とされたフリーライター、30年の結晶 ●目次● 第1章 霊感商法と献金強要の実態 第2章 社会に深く根差した統一教会 第3章 統一教会が翻弄した人生 第4章 文鮮明一家「理想家庭」の真実 第5章 カルトと現代社会 ●著者紹介● 石井謙一郎(いしい・けんいちろう) 1961年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部東洋哲学科卒業。出版社勤務を経て、1992年から2011年まで『週刊文春』特派記者。統一教会のほか、オウム真理教、摂理、幸福の科学、千乃正法(パナウェーブ研究所)、愛の家族などの新宗教やカルト取材に携わる。2013年から2020年まで「文藝春秋」契約記者を務めた後、フリーライター。共著に『統一教会 何が問題なのか』(文春新書)など。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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同性婚のこれから:「婚姻の自由・平等」のために法と政治ができること
¥1,870
ISBN 978-4-7634-2105-0 C0036 発行:2024年3月15日 四六判並製 160頁 ●内容紹介● 同性婚の「現在地」、そして「その先」を展望する いまだ法律で認められていない同性婚。そもそもなぜ日本では「異性婚」しかできないのか? 憲法・民法・国際人権法の視点から「法の論理」を、そして独・仏・台湾事情から同性婚法整備の過程とその後の経過を学び、日本における婚姻の自由と平等を考える。 ●目次● はしがき 第1部 日本における婚姻の自由・平等 1. 婚姻の自由・平等をめぐる憲法論――同性婚について:田代亜紀 〈コメント〉:西山千絵 2.核⼼部にさしかかる「結婚の⾃由をすべての⼈に」訴訟:中川重徳 3.実務上の課題と具体的な提案:二宮周平 第2部 婚姻の自由・平等の法理――国際比較から 1.国際人権法と婚姻の自由・平等――性別制限の撤廃は国際人権法上の義務か:谷口洋幸 2.仏同性婚の10年と見えてきた課題:齊藤笑美子 3.ドイツでの同性婚まで二五年? 一六年? 四日?:渡邉泰彦 4.「ジェンダー平等」と性的マイノリティの権利――台湾における婚姻平等を中心的事例として:福永玄弥 おわりに あとがき ●著者紹介● ジェンダー法政策研究所編 執筆者 辻村みよ子(東北大学名誉教授) 三成美保(追手門学院大学法学部教授・奈良女子大学名誉教授) 田代亜紀(専修大学法科大学院教授) 西山千絵(琉球大学法科大学院教授) 中川重徳(弁護士) 二宮周平(立命館大学名誉教授) 谷口洋幸(青山学院大学法学部教授) 齊藤笑美子(GELEPOCフランス支部長) 渡邉泰彦(京都産業大学法学部教授) 福永玄弥(東京大学教養学部准教授) 糠塚康江(東北大学名誉教授) ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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DVとアフターケア:暴力・虐待からの生活再建と支援制度
¥2,200
ISBN 978-4-7634-2104-3 C 0036 発行:2024年2月25日 四六判並製 224頁 ●内容紹介● DVのその後を生き延び、再び生活を取り戻すために DV(配偶者・パートナー・親子間の暴力)被害からの「回復」「自立」とはどのようなものなのか── 生活再建のプロセスとニーズ、「アフターケア」の実際と課題、被害から立ち直る/被害に寄り添う方法・制度……支援施設に勤務しつつ研究者としてもDV問題に取り組む著者が、被害当事者の人生を丁寧に追跡し、「支援-被支援」のあるべき姿を探る。 ●目次● 序章 問題の背景と研究目的――DV被害者の自立支援の必要性 第1章 DV被害者支援の現状 第2章 研究の方法 第3章 A氏のケース:「この家族の仲が良かったらいい」 第4章 B氏のケース:「一歩を踏み出そう」 第5章 本書のまとめ 終章 ●著者紹介● 林 久美子(はやし・くみこ) 武庫川女子大学大学院臨床教育学研究科臨床教育学専攻博士後期課程修了、博士(臨床教育学)。臨床心理士・公認心理師。大学院修士課程(臨床心理学)在学中に民間シェルターでボランティアを経験した後、婦人保護施設に勤務。婦人保護施設勤務9年目から臨床教育学を学び、現在も同施設でDV被害者支援に携わる。 「第10章 臨床心理士による」高畠克子編『新・MINERVA福祉ライブラリー⑮ DVはいま―協働による個人と環境への支援―』(ミネルヴァ書房、2013年)ほか。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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台湾ホモナショナリズム:「誇らしい」同性婚と「よいクィア」をめぐる22人の語り
¥1,980
ISBN 978-4-7634-2096-1 C3036 発行:2023年12月25日 四六判並製 256頁 ●内容紹介● 台湾は本当に「LGBTユートピア」なのか? 22人のマイノリティの語りに向き合い読み解かれる、 揺れ動く台湾の実相と、いくつもの〈性/生〉の「現在地」 「台湾のホモナショナリズムとは、共同体としての異性愛規範は維持しつつ、台湾をアジアにおいて例外的に「同性愛に寛容」な場とし、(…)国家・文化的な優位性を特徴付ける形で、同性愛者を国家に内包する言説」であると同時に「「台湾という存在自体」を維持することに寄与している」――(本書「おわりに」より) ●目次● 序章 「台湾=LGBTユートピア」像の広がり 第1章 ホモナショナリズムはどのように語られてきたか 第2章 反婚視座をめぐるアンビバレンス 第3章 ナショナルプライドをめぐるアンビバレンス 第4章 「われわれ台湾」vs「かれら中国」で見えなくなること 第5章 国際同性婚における「一國四制」と理想的移民像 終章 名もなき運動や声と共に あとがき ●著者紹介● 松田英亮(まつだ・えいすけ) 1996年香港生まれ。日・米・台で育つ。中文名:胡英亮。国際基督教大学卒業後、一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。カリフォルニア大学アーバイン校、國立台灣大学院留学。専攻はジェンダー・セクシュアリティ、クィア、社会学、人種・エスニシティ論など。『ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた: あなたがあなたらしくいられるための29問』(明石書店)出版に携わる。現在、独立行政法人国際交流基金に勤務。劇団バナナ劇団員。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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人新世の環境社会学:「複製技術の時代」から「生成技術の時代」へ
¥3,080
ISBN 978-4-7634-2093-0 C3036 発行:2023年12月25日 四六判並製 384頁 ●内容紹介● 「自然」と「人工」を分け隔てるものは何か? 人類が引き起こした環境変化により、自然独自のシステムが変容してきたとされる時代=「人新世」において、そもそも何が「自然」で、何が「技術」だったのか。 アクターネットワーク理論をはじめ、地球環境をめぐる諸理論を越境的に拡張しつつ、「人間」と「人間ではないもの」の境界、そして曖昧化する人と自然の関係性をつかみ直す。 ドメスティケーションからパンデミックまで── ●目次● 序章 自然と技術の関係論──自然と技術はどう混交してきたか 第1章 複製技術時代の自然──オリジナルとコピーの後に 第2章 〈均質化〉と〈差異化〉──遺伝資源は誰のものか 第3章 〈氾濫〉する自然と技術──ただで収奪できる自然が資本主義を支えてきたのか 第4章 曖昧なドメスティケーション──在来であるとはどういうことか 第5章 多種と人間のニッチ構築──高病原性鳥インフルエンザは養鶏場の産物なのか 第6章 生成技術時代の〈自然〉──あるいは生成自然時代の〈技術〉 あとがき ●著者紹介● 大塚善樹(おおつか・よしき) 1960年生まれ。東京大学農学部農芸化学科卒業、化学メーカー勤務を経て、筑波大学大学院博士課程修了。東京都市大学名誉教授。専攻分野は環境社会学、科学技術社会学。 著書に『なぜ遺伝子組換え作物は開発されたか: バイオテクノロジーの社会学』(明石書店 1999)、「ハイブリッドの社会学」上野直樹・土橋臣吾編『科学技術実践のフィールドワーク: ハイブリッドのデザイン』(せりか書房 2006)、「近代科学技術」桝潟俊子・谷口吉光・立川雅司編『食と農の社会学: 生命と地域の視点から』(ミネルヴァ書房 2014)等。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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国民とは誰のことか:ドイツ近現代における国籍法の形成と展開
¥4,180
ISBN 978-4-7634-2089-3 C3036 発行:2023年11月25日 四六判上製 492頁 ●内容紹介● 「ドイツ人」はいかにつくられたのか 国家成員が法制化され始めたナポレオン支配時代から、「民族的同質化」を極めたナチ時代、そして移民・難民の「統合」で紛糾する現代。常に「誰を国民とするか」で揺れ動いてきたドイツにおける国籍法の変遷を通史的、歴史社会学的に分析し、グローバル化の時代に国籍を問う意義を彫り起こす。 包摂と排除を隔てる「国籍」の歴史-社会-政治的展開を緻密に紐解く圧巻のモノグラフィー ●目次● はじめに ドイツの国籍──社会学の観点からその歴史を問う 第1章 国籍とは何か 第2章 ドイツにおける国籍制度の始まり──諸邦における国籍の制定 第3章 ドイツの統一と国籍法──ドイツ最初のドイツの国籍法に向けて 第4章 ドイツ帝国と国籍法──「ドイツ国民」の国籍法へ 第5章 ヴァイマル期のドイツ国籍──国籍の「エスニック化」とその限界 第6章 ナチ体制下の国籍政策──国籍政策のエスノ人種的な転換 第7章 連邦共和国の成立と国籍法──「血統共同体」としてのドイツ国民 第8章 一九九九年の国籍法改定に向けて──ドイツ国籍の「脱エスニック化」 第9章 「移民国」ドイツの国籍政策──ドイツ国民の新たな「ネーション・ビルディング」 終章 あとがき ●著者紹介● 佐藤成基(さとう・しげき) 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中途退学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院博士課程修了、Ph.D.(社会学)。法政大学社会学部教授。専門は国家とナショナリズムの比較研究、歴史社会学、社会学理論。 著書に『ナショナル・アイデンティティと領土──戦後ドイツの東方国境をめぐる論争』(新曜社)、『国家の 社会学』(青弓社)、編著書に『国際社会学』(共編、有斐閣)、『包摂・共生の政治か、排除の政治か──移民・難民と向き合うヨーロッパ』(共編、明石書店)など。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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川は私たちの中に:先住民モホークの環境汚染との闘い
¥4,400
ISBN 978-4-7634-2086-2 C3036 発行:2023年10月25日 A5判上製 448頁 ●内容紹介● 汚染された〈土地〉をどう生き抜き、 どのように未来をきりひらくか 北米先住民コミュニティ、アクウェザスネで生じた環境汚染。「食」と「健康」をめぐる先住民の闘いは、科学者たちとの協働と学びを通して展開し、独自の草の根活動を生みだしていく。土地や川との分かちがたいつながりを育んできた人びとの生存のありようから、これまでの、そしてこれからの「環境正義」を厚く描きだす、待望の民族誌。 ジュリアン・スチュワード賞 (アメリカ人類学会人類学・環境部会)受賞作品 ●目次● まえがき 文化の試金石 序 章 環境正義、ポリティカル・エコロジー、モホーク・コミュニティの三つの身体 第1章 アクウェザスネの政治史と環境史をめぐるドライブツアー 第2章 環境汚染、健康調査、代償措置の政治 第3章 「私たちはモルモットになるつもりはない」――コミュニティベースの参加型研究からの教訓 第4章 汚染、利便性、変わりゆく食文化 第5章 PCBと倹約遺伝子――病いをめぐる説明の拡張に向けて 終 章 レジリエンスに光を当てる――個人・社会・政治の再起とサヴァイヴァンス 訳者あとがき ●著者紹介● エリザベス・フーバー(Elizabeth Hoover) カリフォルニア大学バークレー校環境科学政策経営学部(Department of Environmental Science, Policy, and Management)准教授。著書に、The River is In Us: Fighting Toxics in a Mohawk Community(University of Minnesota Press, 2017)、Indigenous Food Sovereignty in the United States: Restoring Cultural Knowledge, Protecting Environments, and Regaining Health(D. Mihesuahとの共編, University of Oklahoma Press, 2019)など。 訳者略歴 下田健太郎(しもだ・けんたろう) 熊本大学大学院人文社会科学研究部附属国際人文社会科学研究センター准教授。著書に『水俣の記憶を紡ぐ——響き合うモノと語りの歴史人類学』(慶應義塾大学出版会, 2017)など。 飯島 力(いいじま・ちから) 熊本大学大学院人文社会科学研究部附属国際人文社会科学研究センター特任助教。論文に「水銀に汚染された魚と生きる——奇病時代における御所浦島民の「生の複雑さ」に関する一考察」(『次世代人文社会研究』第19号, 2023)など。 香室結美(かむろ・ゆみ) 熊本大学文書館特任助教。著書に『ふるまいの創造——ナミビア・ヘレロ人における植民地経験と美の諸相』(九州大学出版会, 2019)など。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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インド哲学教室③ インドの存在論・認識論・因果論哲学:「私」、そして「世界」とは何か
¥2,200
ISBN 978-4-7634-2083-1 C0015 発行:2023年9月25日 四六判上製 208頁 ●内容紹介● 私」を「私」たらしめるものとは何か? この世界を、私たちはどのように認識しているのか? 西洋哲学との対比を交えつつ、古代から連綿と続くインド哲学の営みを丁寧に順序だてながら解説。「神秘思想」とはかけ離れた「世界一論理的なインド思想」の実像を、印哲研究の大家がいま立ち上がらせる。 いよいよインド思想史の中核に迫るインド哲学教室、シリーズ最終巻 ●目次● はじめに I 存在論と認識論 Ⅱ 認識論 A ヤージュニャヴァルキヤの認識論 B ゴータマ・ブッダの認識論 Ⅲ 因果論 Ⅳ 流出論的存在論哲学 A ウッダーラカ・アールニの「有の哲学」 B サーンキヤ学派の二元論哲学 C 世親の唯識説──流出論的循環論 D 『バガヴァッドギーター』の汎神論 V 新造論の存在論哲学 A 因果関係検証法と無 B 数二の発生 C 量の発生の根拠 D 熱によって生ずる性質の発生 E 運動の継続過程 ●著者紹介● 宮元啓一(みやもと・けいいち) 1948年生まれ。東京大学で博士(文学)号を取得。 現在、國學院大學名誉教授。 著作に、『インド哲学七つの難問』(講談社選書メチエ)、『仏教誕生』(講談社学術文庫)、『仏教かく始まりき パーリ仏典『大品』を読む』『インド哲学の教室』(春秋社)、『わかる仏教史』『ブッダが考えたこと』(角川ソフィア文庫)、『勝宗十句義論』(臨川書店)『新訳 ミリンダ王の問い』『[全訳]念処経』『インド哲学教室① インドの死生哲学』『インド哲学教室② インドの唯名論・実在論哲学』(花伝社)など。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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避妊男子
¥1,980
ISBN 978-4-7634-2080-0 C0098 発行:2023年9月10日 A5判並製 オールカラー 176頁 ●内容紹介● ぼくたちの「避妊負担」、実践編。 男性主体の避妊方法を探し求めて取材の旅に出た、2人の男性ジャーナリスト・ギヨームとステファン。そこで出会ったのは、40年以上変わらない前時代的な避妊法、「手作り」で避妊を実践する“活動家”など、想像の斜め上をいく(⁉)避妊男子たちの挑戦だった―― パイプカット、男性用ピル、ヒートパンツ、ホルモン注射、避妊リング…男の「避妊負担」に最善の方法とは? 「家父長制とかの話になると、ものすごく思想的になるだろ。でもこれはもっと具体的」 ●著者紹介● ギヨーム・ドーダン(Guillaume Daudin) 34歳。AFP通信の法務部門。 #MeTooと近年の新たなフェミニズムに感化され、男女の格差がいまだに広がる社会における男性としての自身の立場を問い続ける。本書が初のバンド・デシネ出版である。 ステファン・ジョルダン(Stéphane Jourdain) 43歳。フランス・インター(France Inter)の電子部門編集長。社会変動を20年間追い続ける。本著以外にもジャック・シラク(Génération Chirac, génération volée, Denoël, 2002)やダフト・パンクについての著書(French Touch, une épopée électro, Le Castor Astral, 2015)がある。好きなものはイタロ・ディスコ、アレシンスキーとピニョ・ノワール。 [絵] キャロライン・リー(李・文婷)(Caroline Lee) 52歳。台湾にルーツを持つアメリカ人。元はアディダスやコンバースなど有名ブランドのシューズデザイナーであったが、2014年に転職、イラストレーションとバンド・デシネの道に入る。学位を取得した後に本書を出版、2022年4月には、グラフィックノベルIrvington(Ca et là)を出版。夫と2人の子どもとモンマルトルに住んでいる。 [訳] 中條千晴(ちゅうじょう・ちはる) 1985年生まれ。専門はポピュラー音楽、ジェンダー論。フランス・リヨン第三大学准教授。共著として『ガールズ・メディア・スタディーズ』(北樹出版、2021)など。訳書として『女性ジャズミュージシャンの社会学』(青土社、2023年)、『クリエイティブであれ』(共訳、2023年)、『私は男が大嫌い』(2023年)、『女奴隷たちの反乱』(2022年)、『博論日記』(2020年、すべて花伝社)など。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net
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科学は無謬か:「コトバをもつヒト」をめぐる根源的な問い
¥1,870
ISBN 978-4-7634-2078-7 C0010 発行:2023年8月25日 四六判並製 224頁 ●内容紹介● エゴイズムという本性を免れない人間は、科学・技術といかに対峙すべきか 「ホモ・ロクエンス=コトバをもつヒト」としての人間は、科学というコトバを駆使し、神に成り代わるようにして自然を我がものとしてきた。しかし、そうした科学主義が生み出したのは核兵器と地球温暖化という取り返しのつかない矛盾の数々であった―― DNAの暴力的な支配に抗する〈利他〉の精神は、人類にとって一縷の希望となりえるか? コトバと科学をめぐる壮大な哲学探究の旅 ●目次● はじめに 世界と人間にまつわる、5つの根源的な真実 1 人間は、老化すれば乗り捨てられる利己的遺伝子の乗り物である 2 自然は、神のはからいと人間の科学とで二重に創造されている 3 コトバが事物を存在させる、コトバがなければ世界は存在しない 4 科学=数理的思考法には、原理的な欠陥がある 5 地球外生命が到来しないのは、高度文明は滅亡するから エピローグ 科学は無謬か。そして、利他主義について ●著者紹介● 宇田川眞人(うだがわ・まさと) 1944年東京生まれ。早大政経卒。1969年講談社に入社、学術書・全集・辞典の編集に従事。退職後、編集者・文筆業。著書に『日本に碩学がいたころ――丈高く柄の大きな学問のために』(三恵社)、『風と雲のことば辞典』(共編著)、『花のことば辞典』(以上2冊は講談社学術文庫)、『雪月花のことば辞典』(編著 角川ソフィア文庫)。編集書に『雨のことば辞典』(講談社学術文庫)。 ※発送完了のメールが届きましたら、数量変更及びキャンセルは原則お断りさせていただいております。 ご質問等ございましたらお気軽にお尋ねください。 info@kadensha.net