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新しい能力主義と若者たち:「普通」に生きたいだけなの

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ISBN 978-4-7634- 2245-3
C0036
発行:2026年9月25日
四六判並製  288頁


●内容紹介●
親ガチャ、体験格差、ガクチカ、配属ガチャ、主体性・コミュ力、タイパ・コスパ、自己管理、自分磨き、レジリエンス、婚活・妊活・保活……
人生を支配する“終わらない価値の証明“の正体を読み解く

新自由主義ネイティヴの若者たちが生きる新しい能力主義=ハイパーメリトクラシーの現在地


●目次●
第1章 二〇歳過ぎても大人になれない社会
 いま、どこで、どんな風に生きている?
 貧困と格差がどこからでも襲いかかる難儀な時代
 人生は無理ゲー
 社会のスミっこに押しやられる若者たち
 「一人前になってからものを言え」文化に異議あり!

第2章 「社会に出る」ってどういうこと?
 社会人のモノサシがわからない
 「失われた三〇年」――学校という世界はどう変わったか
 すき間をつぶす学校社会のプログラム
 ついて来られない者はおいてゆく
 目立たずにいる努力が自分を社会から遠ざける
 「主体的に」と迫られれば迫られるほど、受け身になる

第3章 社会性と呼ばれる「能力」の正体
 社会性を身につけろと言われるが、その中身は曖昧
 うまく話せる人が社会性の持ち主?
 重要なのは応答的かかわりが引き出されやすいかどうか
 人は生まれながらにして社会人
 同じ人間同士という土台が崩れると社会性は生まれない
 ギリギリの生活が応答的かかわりの発露を奪う
 職場ではロボットでいればよい?
 力づくで相手を従わせることを社会性とは言わない
 「合わせる」つらさ――同調圧力が強いる社会性演技

第4章 新自由主義が変える社会のすがた・人の振る舞い
 生きることのすべてに困難が染みこむ時代
 欲しいものは何でも買える社会をめざす新自由主義
 効率性という眼鏡で人を眺め評価するしくみ
 心のはたらきをどれだけ効率化できるだろうか?
 自分磨きをサボれない「個人化」の世界

第5章 社会的自立を支える力とは
 大人になるためには教養が必要か?
 「私は私」と言えるようになるには
 自分を信じ切る力は日々を生き抜く最終防御線
 真正性という魔法を支えに外圧をはね除ける

第6章 新自由主義の能力増を疑う
 みんなちがってみんないい?
 一人ひとりのちがいに優劣をつけ、報酬に差をつけるのは当たり前?
 どんな能力があれば普通と言えるのか?――能力主義の考え方
 レジ打ち名人、カリスマ介護士の能力は評価されない
 つき合いの上手・下手を能力のモノサシで測る
 誰かとうまくかかわれる力は自分の能力なのか?
 「私の取り柄をどうかわかって!」――取り柄を引き当てる能力ガチャ
 うまくつき合う能力が測れない理由

第7章 この先の社会を想像するいくつかの手がかり
 新自由主義のしんどさから抜け出す出口とは
 社会人として生きてゆける最低限の「普通」を
 「能力が欠けていたら生きる資格なしルール」を外す
 自分たちの「普通」を取り戻すために声を挙げる
 物言えぬ存在のモヤモヤにひそんでいること
 ケア的かかわり合いの民主主義に支えられる社会へ


●著者紹介●
中西新太郎(なかにし・しんたろう)
1948年生まれ。鹿児島大学教育学部勤務を経て、1990年~2014年、横浜市立大学勤務。2017~2021年、関東学院大学教授。横浜市立大学名誉教授。現代日本社会論・文化社会学専攻。主な編著書に、『若者保守化のリアル』(花伝社 2019)、『若者は社会を変えられるか』(かもがわ出版2019)、『人が人のなかで生きてゆくこと』(はるか書房2015)、『「問題」としての青少年』(大月書店2012)、『シャカイ系の想像力』(岩波書店2011)、『ノンエリート青年の社会空間』(編著・大月書店2009)など。


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