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近代日本の歴史と史料

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ISBN978-4-7634-0999-7
C3020
発行:2022年3月5日
A5判並製  400頁


●内容紹介●
いわゆる実証主義史学とは、歴史学の本質を表すことばであり、史料批判という作業を経た後の史料を基に歴史像を再構成する知的営為をいうのであろう。

本書は、法政大学・同大学院で日本近代史を長年指導された長井純市先生のご退職にあたって企画・編集された記念論集である。
論集全体を通じたテーマは「史料」である。刊行・非刊行を問わず、日本近代史のさまざまな史料に対して、新しい解釈を加え、歴史像の再構築を試みた論稿が収められている。各論稿は多様な関心に基づくものであるが、全体として、①従来ほとんど扱われてこなかった史料や新しい方法論を用いた論稿、②史料批判や再解釈を通じて既存の歴史像を描き直した論稿、③史料の収集・編纂過程など、歴史をめぐる営み自体に注目した論稿で構成されている。

今日、日本近代史研究の史料はデジタル化によってアクセスしやすいものになってきているが、そこから新しい歴史像を描き出すためには、じっくりと史料に向き合う必要があることには変わりがない。その一方で、足で稼がなければ得られない、未知の魅力的な史料もなお膨大にある。歴史学と史料を取り巻く環境が変化し続ける時代にあって、改めて史料にこだわることで日本近代史像の再構築に資するとともに、新たな史料の発掘・考察を誘う契機となれば幸いである。


●目次●
中正の史風─法政大学日本近代史の系譜─(淺井良亮)
米国外交文書から見た日本近代史像(長井純市)
公園パンフレットに見る東京市公園行政の史蹟保存・活用施策(齋藤智志)
徴兵に関する統計と法令(渡辺穣)
国立国会図書館憲政資料室所蔵「加波山事件関係資料」と小針重雄(飯塚彬)
文化空間「我孫子・白樺派」に集う人々─原田京平を中心に─(稲村隆)
北海道における国有未開地処分と大農場による開墾事業─金原農場資料と道庁土地台帳を素材に─(佐藤敏彦)
潮来祇園祭礼儀式「でぼげ」、「いりぼげ」に関わる地域文化に関する一考察(磯山義輝)
文久政局と三条西季知─史料「三条西季知記録」の記載から─(田高彰子)
家文書に残る写真群の基礎的研究(川﨑華菜)
条約改正と対清交渉─最恵国待遇を中心に─(山下大輔)
金子堅太郎における「日米友好」の論理(飯田直輝)
台湾総督府の建議書から読み解く領有初期の憲法問題─建議書と高野孟矩台湾高等法院長非職事件─(加藤次夫)
日本労農弁護士団の発足と天野末治(関勲)
婦人雑誌『女鑑』と日露戦争─女性と戦争をどう論じたのか─(清水やすし)
「大正大礼記録」の編纂について(鈴木隆春)
日誌等にみる後藤新平伯伝記編纂会の活動─発起人の一人、杉山茂丸を例として─(馬場宏恵)
旧海軍士官たちによる太平洋戦争に関する証言・記録の収集保存努力について(吉田正志)

●著者紹介●
長井 純市(ながい・じゅんいち)
1956年福島県いわき市(旧勿来市)生。
文部省(現文部科学省)事務官を経て、1998年法政大学文学部史学科専任講師、1999年同助教授、2010年同教授。
主な著書・編著書
『渡辺千秋関係文書』(共編著、尚友倶楽部、1994年)
『河野広中』(吉川弘文館、2009年)


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