選択的夫婦別姓は、なぜ実現しないのか?:日本のジェンダー平等と政治
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ISBN978-4-7634-2042-8
C0036
発行:2022年12月20日
四六判並製 208頁
●内容紹介●
選択的夫婦別姓を阻むものは何か
この国のジェンダー平等は、なぜ進まないのか
世論調査ですでに国民の過半数が賛成している「選択的夫婦別姓制度」。生き方の選択肢を増やすこの制度の実現は、一体何に阻まれているのか──
現在の法制度の問題点をはじめ、各政党の最新動向、統一教会問題であらわとなりつつある自民党政権の「価値観」まで、ジェンダーの視点でいまの日本政治を総合的に検証。
日々の生活から政治のことまで、「選択的夫婦別姓制度」を横断的に考える
●目次●
第一部 選択的夫婦別姓は、なぜ実現しないのか
「企画趣旨」……糠塚康江
「当事者からの問題提起 ジェンダー平等を阻むバックラッシュ」……井田奈穂
「夫婦同姓強制と闘うために 理論編 個人の尊重と夫婦同等の権利」……二宮周平
夫婦同姓強制と闘うために 裁判外闘争 落選運動『ヤシノミ作戦』……青野慶久
第二部 参議院議員選挙結果から展望する日本政治の課題
「企画趣旨 二〇二二年参議院議員通常選挙公約・結果についてのまとめ」……糠塚康江
「参院選からみる日本政治とジェンダー平等政策の現状」……中北浩爾
「対談 中北浩爾 × 大山礼子」
第三部 地方議会の声を国会に届けよう
「女性差別撤廃条約実現アクションがめざしているもの」……浅倉むつ子
「地方議会の声を国会に──大阪府内全議会で意見書採択」……石田絹子・西村かつみ
補論
「仙台弁護士会講演会 二〇二二年一一月二六日
変わりゆく家族像──憲法学の視点から、選択的夫婦別姓と同性婚の実現をめざして」……辻村みよ子
付録
「家族の法制に関する世論調査」令和三年版の質問内容変更に関する野田・男女共同参画担当大臣答弁
●著者紹介●
【編者】
ジェンダー法政策研究所(GELEPOC)
ウェブサイト https://www.gelepoc.org/
《ジェンダー法政策研究所共同代表》
辻村みよ子(つじむら・みよこ)
東北大学名誉教授・弁護士(東京弁護士会)。法学博士(一橋大学)。一橋大学助手・成城大学助教授・教授、東北大学教授(1999-2013)・同大学ディスティングイッシュト・プロフェッサー、21世紀COE/グローバルCOE拠点リーダー、明治大学法科大学院教授(2013-2020)を経て、現職。パリ第二大学比較法研究所招聘教授、日本学術会議会員・連携会員、国際憲法学会理事、同日本支部副代表、全国憲法研究会代表、ジェンダー法学会理事・理事長、日仏会館評議員、内閣府男女共同参画会議員などを歴任。近著に、辻村みよ子著作集『憲法とジェンダー法学』(第4差)、『家族と憲法』(第5巻)(信山社、2022年)、『憲法(第7版)』(日本評論社、2021年)など。
糠塚康江(ぬかつか・やすえ)
東北大学名誉教授。法学博士(一橋大学)。一橋大学法学部助手、関東学院大学法学部専任講師、助教授、教授、東北大学大学院法学研究科教授を経て、2020年4月より同名誉教授。日本学術会議会員・連携会員、憲法理論研究会運営委員長、日本公法学会理事などを歴任。近著に、『議会制民主主義の活かし方──未来を選ぶために』(岩波書店、2020年)、共編著『女性の参画が政治を変える──候補者均等法の活かし方』(信山社、2020年)など。
大山礼子(おおやま・れいこ)
駒澤大学法学部教授・図書館長。博士(法学)(一橋大学)。国立国会図書館勤務、聖学院大学助教授、同教授を経て、2003年より駒澤大学法学部教授。衆議院選挙区確定審議会委員、地方制度調査会副会長などを務める。近著に、『政治を再建する、いくつかの方法──政治制度から考える』(日本経済新聞出版社、2018年)、共著『議会審議の国際比較──【議会と時間】の諸相』(北海道大学出版会、2020年)など。
【執筆者】
青野慶久(あおの・よしひさ)
サイボウズ株式会社代表取締役社長。大阪大学工学部情報システム工学科卒業後、松下電工(現パナソニック)を経て、1997年8月愛媛県松山市でサイボウズを設立。2005年4月代表取締役社長に就任(現任)。総務省等における働き方変革プロジェクト外部アドバイザー、一般社団法人コンピュータソフトウェア協会副会長を歴任。選択的夫婦別姓の実現を目指して、2018年1月、国を提訴(ニュー夫婦別姓訴訟・原告)。著書に、『チームのことだけ、考えた。』(ダイヤモンド社、2015年)、『「選択的」夫婦別姓──IT経営者が裁判を起こし、考えたこと』(ポプラ社、2021年)など。
浅倉むつ子(あさくら・むつこ)
早稲田大学名誉教授、ジェンダー法政策研究所理事。法学博士(早稲田大学)。専門は労働法。東京都立大学法学部教授、早稲田大学法務研究科教授、日本学術会議会員、日本労働法学会代表理事、ジェンダー法学会理事長などを歴任。現在、女性差別撤廃条約実現アクション共同代表、国際女性の地位協会共同代表。著書に、『労働法とジェンダー』(勁草書房、2004年)、『雇用差別禁止法制の展望』(有斐閣、2016年)、『新しい労働世界とジェンダー平等』(かもがわ出版、2022年)など。
石田絹子(いしだ・きぬこ)/西村かつみ(にしむら・かつみ)
ワーキング・ウィメンズ・ネットワーク(WWN)共同代表。1995年住友男女賃金差別裁原告。裁判が勝利和解した後も働く女性の地位向上を求め、NGOの活動を続ける。働く女性の実態を国連やILOに訴え、国との省庁交渉などで法律の改正にも取り組んでいる。住友メーカー裁判は、宮地光子監修 ワーキング・ウィメンズ・ネットワーク編『男女賃金差別裁判「公序良俗」に負けなかった女たち』(明石書店、2005年)に詳しい。
井田奈穂(いだ・なほ)
選択的夫婦別姓・全国陳情アクション事務局長。早稲田大学卒業後、記者、ライターとして活動。現在、都内のIT企業勤務。2児の母。人生で2度の改姓を経験し、夫婦が同じ名字を名乗ることを強制する民法は男女平等ではなく、女性蔑視の概念を助長する制度だとして、2018年に「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」を発起。
中北浩爾(なかきた・こうじ)
一橋大学大学院社会学研究科教授。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程中途退学。博士(法学)(東京大学)。大阪市立大学法学部助教授、立教大学法学部教授などを経て、2011年より現職。専門は日本政治外交史、現代日本政治論。著書に、『現代日本の政党デモクラシー』(岩波新書、2012年)、『自民党政治の変容』(NHKブックス、2014年)、『自民党──「一強」の実像』(中公新書、2017年)、『自公政権とは何か』(ちくま新書、2019年)、『日本共産党』(中公新書、2022年)など。
二宮周平(にのみや・しゅうへい)
立命館大学名誉教授、ジェンダー法政策研究所理事。大阪大学大学院法学研究科博士課程修了。法学博士(大阪大学)。専門は家族法。立命館大学助教授、教授を経て2017年より同大学名誉教授。日本学術会議連携会員。ジェンダー法学会理事長、立命館大学法学部長、図書館長などを歴任。著書に、『家族と法──個人化と多様化の中で』(岩波書店、2007年)、『家族法(第5版)』(新世社、2019年)、共著『家族の変容と法制度の再構築──ジェンダー/セクシュアリティ/子どもの視点から』(法律文化社、2022年)など。
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