暗闇の後で:豪州ラブデー収容所の日本人医師
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ISBN978-4-7634-2076-3
C0097
発行:2023年8月10日
四六判並製 336頁
●内容紹介●
誰にも話せない「暗闇」が、私の運命を翻弄した
731部隊と繋がる防疫研究室で石井四郎の部下として働いた医師、茨木智和。
最高機密の下で目の当たりにした数々の事実により、彼は愛する人を失い、人生は流転を始める。
たどり着いた地・オーストラリアで開戦を境に“敵”となった彼は、強制収容所での日々を通じ、どう「暗闇」と向き合ったのか――
日豪にルーツを持つ作家が描く、戦時下のエリート医師の苦悩と決意
●目次●
第一章 南豪州――一九四二年 ラブデー収容所
第二章 東京――一九三四年 医学への道
第三章 ラブデー収容所――一九四二年 松風
第四章 ブルーム――一九三八年 日本人病院
第五章 東京――一九三四年 防疫研究室
第六章 ラブデー収容所――一九四二年 活動写真
第七章 ブルーム――一九三八年 灯籠流し
第八章 ラブデー収容所――一九四二年 ジョニーの頼み事
第九章 東京――一九三五年 節分
第十章 ブルーム―—一九三九年 天長節
第十一章 ラブデー収容所――一九四二年 万華鏡
第十二章 ブルーム――一九四〇年 木の栞
第十三章 ラブデー収容所――一九四二年 スタンの手紙
第十四章 東京――一九三六年 神楽坂
第十五章 ブルーム――一九四一年 小さな光の真珠
第十六章 ラブデー収容所――一九四二年 デイビス二等兵
第十七章 シティ・オブ・カンタベリー号と鎌倉丸――一九四二年 遺灰の返還
第十八章 東京――一九四二年 空襲
第十九章 東京――一九八九年 ベルニス修道女の手紙
●著者紹介●
クリスティン・パイパー(Christine Piper)
日豪ミックスレイスの作家、ジャーナリスト。デビュー小説『After Darkness』(Allen & Unwin 2014)では、第二次世界大戦中に敵性外国人としてオーストラリアで強制収容された日本人医師を描いた。この作品はヴォーゲル文学賞を受賞、マイルズ・フランクリン賞の最終選考に残り、現在ビクトリア州の高校生の英語教材として使われている。日本の市民活動家と国における矛盾する戦中の記憶についてのノンフィクション・エッセイ『Unearthing the Past』は、2014年のガイ・モリソン賞のリテラリー・ジャーナリズム部門とキャリバーエッセイ賞を受賞。
北條正司(ほうじょう・まさし)
高知大学名誉教授。理学博士。1952年愛媛県生まれ。1974年神戸大学理学部卒。1981年京都大学大学院理学研究科博士課程修了。1979年高知大学理学部着任、2001年教授、2017年より名誉教授。カナダCalgary大学および米国Texas A&M大学博士研究員。オーストラリアMonash大学客員研究員。
著書に『酒と熟成の化学』(光琳、2009、共著)、『化学と空想のはざまで』(創風社出版、2016)、『アルコール熟成入門』(日本食糧新聞社、2017、共著)、『基本分析化学』(三共出版、2020、共著)。訳書に『第二の故郷 豪州に渡った日本人先駆者たちの物語』(創風社出版、2003、共訳)、『北上して松前へ エゾ地に上陸した豪州捕鯨船』(創風社出版、2012、共訳)、『クジラとアメリカ アメリカ捕鯨全史』(原書房、2014、共訳)。
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